ゆとりレースエンジニアの欧州転戦日記

ドイツレースチームのデータエンジニアです

レース業界の日常とメカニックさん

日本のモータースポーツ業界は狭いです。
特にレースチームの担当者はSuperGT、SuperFormula、Formula3 (Super Formula Lights)を兼務していることも多く、
各レースの搬入日である木曜日は色んな人と挨拶することになります。そして時々は毎週末、何かしらのイベントで嫌でも顔を合わせることになります・・笑
 
そんなレース業界ですが最近は若いメカニックが少なく、また入社しても仕事がハードなためか続かないとのこと・・・
実はメカニックさんはレース週末の日雇いのメンバーが半数以上を占めます。
彼らは各レースシリーズごとにレースチームを掛け持ちしたり、レースウィーク以外は別の仕事 (ex.自動車整備工場)などで働き生計を立てています。
そのため個人事業主 の方が本当に多いです。レース現場で働くと社長や取締役の名刺が増えます笑
 
当時は大学を卒業して企業に所属するのが一般的なことだと思っていたので、自分とは異なる経験をしている方々の話を聞くのが楽しかったです。
このような状況は業界に入るまで想像すらしてませんでした。
 
ちなみにフリーランスで優秀なメカニックとして認められると引くて数多です。
数年前、僕はSGT300のプライベートチームと働いた翌週に、ドイツ出張でニュルブルクリンクに行きました。
そこでスバルのピット付近で1週間前に一緒に働かせてもらったベテランメカニックさんに再会しました・・笑
話を聞くとWRXで参戦しているニュル24時間と前哨戦であるQualification Raceには毎年スバルの一員としてきており、また翌週はタイでのレースチームに帯同するとのこと。
 
大変だが航空機やホテル代はチーム側が手配してくれるため日当はそのまま貰えるし、世界をまわれて楽しいとのことでした。
話を聞いて僕は、自分の能力とコネクションで、ここまで仕事をもらえるメカさんを本当にすごいと思いました。
 
僕も引く手数多のエンジニアになれるよう精進しないと・・